不動産はそもそも公共性の高いものなので、あまり無秩序に建てられると周囲に住んでいる人にさまざまな危険がおよぶことになるため、建物の建築にはさまざまな法律によって制限がかけられています。雑学程度の知識としては、都市計画法がなかなかに面白いものがあります。都市計画法とは、都市の健全な発展と秩序ある整備を図ることで、そこに住む人全体の幸福を実現するための法律です。総合的な整備・開発・保全が必要と判断された区域を「都市計画区域」「準都市計画区域」として区切り、無秩序な都市開発が行なわれないよう、その区域内の建築物の建築をある程度制限します。基本的に開発行為には事前の都道府県知事の許可が必要です。また、都市計画区域内では、基本的に「市街化区域」と「市街化調整区域」の線引きを行ない、特に市街地をすでに形成している「市街化区域」については、さらに「地域地区」と呼ばれる地域分けを行なって、地域ごとの用途を定めて建築行為の規制や誘導を図ります。